治療の種類

 

治療の種類


どのような治療を選択するかは、症状や本人の悩みの大きさによっても変わってきます。
また子供のうちは不安や懸念が多々あるので試せる治療方法が限られてきます。
手汗を止める治療は、症状を一時的に抑えるものと、根本的に治すものに分けられます。

【長期的治療の種類】
・ベビーパウダー
・制汗剤
・ミョウバン水
・塩化アルミニウム
・つぼ押し
・内服薬
・漢方薬
・イオントフォレーシス
・ポツリヌス注射


 

長期的治療の種類と効果持続時間

【ベビーパウダー】
ベビーパウダーは赤ちゃんのあせも、かぶれ、ただれに効果があり 
治療と言うよりは肌荒れを防止するために開発されたものです。

あくまでも、汗ばんだときに使用すると肌がサラサラになる効果があるだけで
汗を抑える効果はありません。
ごく限られた限定的な対処法です。

確かに汗が浮き出てきたときにベビーパウダーをつければ
一瞬でサラサラになり効果的に感じますが、
パウダーの下から汗がにじんできて不快な状態になります。

ベビーパウダーのコスパは優れていますが、そもそも手のひらに使うには向いていません。
子供はパウダーが付いた手で顔を触ったり、
舐めてしまったりしますし、わが家の息子もとても嫌がりました。
子供にはなおさら向いていませんね。

【制汗剤】
一番ポピュラーなのが「制汗剤」です。
試された方も多いと思います。
クリーム・ジェル・パウダータイプなど様々な制汗剤があります。
どれもハンドクリームのようなかわいいデザインで、持ち運んで気軽に使えます。

どのタイプも持続して使うことにより効果が期待できるものです。
ゆっくり効果を待つことになりますが、
長期間の全額返金保証が付いている商品などもあるので
自分に合うかどうかを自分のペースで安心して試すことができます。

海外製の強力タイプで一時的に手汗を抑えるのに優れている商品もあり、
大人には魅力的ではありますが 子供には刺激が強いと思うのでおすすめできません。

脇汗用を手のひらに使ってしまう方もいるようですが、
きちんと手汗専用も販売されています。
脇用は殺菌や消臭効果など手汗にはあまり必要のない成分が含まれています。
そして「アポクリン汗腺」に作用するよう開発されています。
手汗はまた別の汗腺「エクリン腺」が根本的な原因なので、
手汗専用のものを使わなければ効果が期待できません。

【ミョウバン水】
ミョウバンは、たんぱく質の性質を変化させることで肌と汗腺を引き締める効果があると言われてきましたが、
そもそもミョウバン水は「汗の臭い」に効果があるのです。
臭いの原因は、汗と雑菌がまざることで生じるため雑菌を抑える働きをするミョウバンは消臭に効果をもたらします。
“手汗を止める”効果は期待できません。
あくまで消臭を前提にミョウバンの作り方をご紹介します。

◇ミョウバン水スプレー◇ 
〈用意するもの〉

・焼きミョウバン(スーパーの調味料コーナーなど購入できます) 20g
・水道水 500ml
・空のペットボトル

〈作り方〉

1 水と焼きミョウバンをペッドボトルに入れ、よく振る。
2 数日涼しいところに起き、水に溶けるまで待つ。
3 ミョウバンが溶け、透明になったら完成!
4 10ccを水100ccで薄めて手に塗ったりスプレーに入れて手のひらに塗布。
5 効果が見られない場合、少しずつ濃度を上げる。手がかぶれることもあるので少しずつ濃くするように注意する。

【塩化アルミニウム液】
病院や、インターネットでも購入できる「塩化アルミニウム液」は汗の出口をふさぐ作用があります。
症状レベルの軽い方に効果があると言われています。
しかし、使用した人の半数が「効果なし」と回答したと言われています。
デメリットとして、水で流すと落ちてしまうので寝ている間に塗布し、一晩置く手間があります。

〈使用方法〉
1. 寝る前に、刺激を避けるため手のひらにワセリンを塗る。
2. 「20%塩化アルミニウム液」を手のひらの汗の出る部分に塗り、綿手袋をします。
3. 綿手袋の上にさらにゴム手袋をして次の日の朝までそのままにします。
4. 朝、手を洗い外用液を洗い流します。

※効果がでるまで連日行います。効果がでた後は間隔を空けて続けます。

【ツボ押し】
ツボ押しは、発汗機能を正常にしてくれる働きがあります。
刺激をすることにより大きなリラックス効果が得られますので、
例えば人前で緊張したときなど、あくまで一時的な応急処置としての方法です。

◇合谷(ごうこく)
人差し指と親指の付け根の骨よりやや内側にあるツボ。
全身の健康促進に効くと言われています。
反対の手で手のひらを挟むようにして、ゆっくり深めに手のひら側と甲側から押します。

◇労宮(ろうきゅう)
手のひらの中央にあるツボ。
指を内側へ曲げた時に中指の先端が触れる部分。
精神的な発汗に効果があると言われています。
5秒ずつ押す離すを繰り返します。

◇陰げき(いんげき)
手首の内側、中心よりやや小指側にあります。
寝汗などの多汗症全般に効くと言われています。
反対の手の親指で軽く押すと血行が良くなり、熱が治まっていきます。

◇後谿(こうけい)
手を握った時に小指の付け根の下できるシワの外側にあり、
精神面や体温を落ち着かせるのに効果があると言われるツボです。

◇復溜(ふくりゅう)
くるぶしの内側から指三本ほど上にあるツボ。
体内の水分の調節を行います。親指でもむように刺激します。

【内服薬】
内服薬は、外用薬や注射と違って広範囲に効果を及ぼす特徴があります。
神経伝達物質を抑制する治療薬として許可されている、臭化プロバンテリン(商品名・プロバンサイン)は唯一、保険適応があります。その他オキシブチニン(商品名・ポラキス)、コハク酸ソリフェナシン(商品名・ベシケア)などがあります。

効果の持続時間には個人差がありますが、約5時間程度と言われています。
副作用として口の渇き、眠気、便秘、脈拍の増加などがあげられます。
また必要な発汗も止めてしまい体に熱がこもるといったこともあるようです。

結婚式や大事な会議など、特別な事情があるときに一時的に使用するには非常に効果が
期待できます。

【漢方薬】
漢方治療は汗の症状や状態だけではなく日頃の生活習慣や全身にわたる症状をカウンセリングします。
その上で、疲れやすい、風邪をひきやすいなど、エネルギー不足が要因になっていることも
考えられるため、不足したエネルギーを補うようなトータル的な処方が行われるようです。

【イオントフォレーシス】
病院で行う治療法で、水道水の入ったトレイに手を浸して、電気を流し汗を止める方法です。
電流を通電することにより生じる水素イオンが、汗孔部を障害し狭窄させることにより、発汗を抑制すると考えられます。
約8割の人に効果が見られたそうです。

1回30分間の治療を8~12回ほど、約2カ月間かけて治療をします。
症状が落ち着いたら、次の治療までの間隔を少しずつ伸ばし、月1回程度の間隔で治療を続けます。
健康保険が適応となりますが、根本的な治療にはならないため、継続して通院しなければいけません。

イオントフォレーシスの機材を購入して自宅で行うことも可能ですが、治療を止めるとまた手汗は復活してきます。
効果はあるもののどこでも治療できるというわけではないので、多忙な方や旅行中などは使うことができません。
妊婦、ペースメーカーを装着している人など、イオントフォレーシスの治療を受けられない人もいます。

副作用としては刺激性皮膚炎がありますが、治療の休止やステロイド外用などで対処できます。

【ポツリヌス注射】
美容整形外科などでやっている「ボトックス注射」で筋肉の異常伸縮をコントロールして手汗を止める方法です。
「ボツリヌストキシン」という物質を体内に注射します。

ボツリヌス菌が作る天然のたんぱく質を有効成分とする薬を注射し、
汗を伝達する信号をブロックして過剰な汗を抑える仕組みです。

非常に効果が高く、副作用も少ないと言われています。
効果が現れるまで3~4日程度、効果の持続期間は3ヶ月~半年と個人差があるようです。
効果が切れたらまた注射をして治療を継続します。

デメリットとしては、費用が高額で保険適応外の治療となります。
症状によって継続的に治療をしなければならないので費用面の負担がネックになりそうです。

 


 

根本的治療

【手術】
手のひらの交感神経節を除去する「ETS手術」は、汗が出る根本を治療するので、
高い効果が得られます。
保険も適用されるので、手術費用は10万円程度のようです。

手のひらに繋がる交感神経は胸部にあるので、
全身麻酔を行い胸に3ミリ程度、切開し細径内視鏡を挿入します。
手のひらの汗を制御している左右の胸部交感神経を切除します。
手術跡はほとんど目立たないようです。手術時間は1時間前後で、術後の術翌日には退院可能なようです。

 

◇手術のメリット◇
メリットは効果がすぐに現れることです。有効率はほぼ100%と言われています。
手のひらの汗を止めるための手術ですが、手術を受けた患者さんの40~50%の方が、脇や足裏の汗も減少、
または出なく傾向があるようです。

◇手術のデメリット◇
手のひらの汗が止まるかわりに、背中・腰・首などの他の箇所に汗が増えるという、新たな悩みが生じることがあるようです。また、手のひらがガサガサになる方もいるようです。
この手術は交感神経を切除するため、術後に新たな悩みがおきても、切った交感神経を元に戻すことができません。

 

 

 

 

Posted by tease